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インターネットをより速く、より快適にするための新しい無線LAN規格「Wi-Fi 7」が、いよいよ本格的に普及の兆しを見せています。動画視聴やオンラインゲーム、テレワークなど、Wi-Fiの重要性が増す現代において、「通信速度が遅い」「接続が途切れる」といった悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。Wi-Fi 7は、そうした課題を解決する可能性を秘めた次世代の技術です。
この記事では、Wi-Fi 7とは一体何なのか、これまでの規格と何が違うのか、そして私たちのインターネット体験をどのように変えてくれるのかを、分かりやすく解説していきます。
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メガ・エッグ公式サイトWi-Fi 7とは?次世代の高速通信規格
Wi-Fi 7は、その名の通りWi-Fi規格の第7世代にあたります。これまでのWi-Fi 6やWi-Fi 6Eをベースに、さらなる高速化と低遅延、接続の安定性を実現するために開発されました。
Wi-Fi 7の正式名称と基本的な役割
Wi-Fi 7の正式名称は「IEEE 802.11be Extremely High Throughput (EHT)」です。 この規格は、4K/8Kの超高精細動画のストリーミング、遅延が許されないオンラインゲーム、リアルタイムでの共同作業、そして今後普及が見込まれるAR(拡張現実)やVR(仮想現実)といった、大容量のデータを遅延なくやり取りする必要があるアプリケーションの利用を想定して設計されています。Wi-Fi 6が増加するデバイス数への対応に主眼を置いていたのに対し、Wi-Fi 7はすべてのデバイスに超高速通信を提供することを目指しています。
日本では2023年12月から利用可能に
日本では、総務省が2023年12月末に関連法令を改正したことにより、Wi-Fi 7の利用が正式に認可されました。 これを受けて、国内外のメーカーからWi-Fi 7に対応したルーターやPC、スマートフォンなどの製品が続々と登場しています。まだ対応製品は高価なものが多いですが、これから徐々に普及していくことが期待されます。
Wi-Fi 7とWi-Fi 6/6Eの性能比較
Wi-Fi 7は、具体的にどれくらい性能が向上したのでしょうか。現在主流のWi-Fi 6/6Eと比較してみましょう。
項目 |
Wi-Fi 7 |
Wi-Fi 6E |
Wi-Fi 6 |
最大通信速度(理論値) |
46Gbps |
9.6Gbps |
9.6Gbps |
周波数帯 |
2.4GHz / 5GHz / 6GHz |
2.4GHz / 5GHz / 6GHz |
2.4GHz / 5GHz |
最大帯域幅 |
320MHz |
160MHz |
160MHz |
変調方式 |
4096QAM |
1024QAM |
1024QAM |
新技術 |
MLO、Multi-RU |
OFDMA |
OFDMA |
最大通信速度が約4.8倍に向上
上の表からもわかるように、Wi-Fi 7の最大の進化点は通信速度です。理論上の最大通信速度は46Gbpsと、Wi-Fi 6/6Eの9.6Gbpsから約4.8倍も高速化されています。 もちろんこれは理論値であり、実際の利用環境でこの速度が出るわけではありませんが、規格上のポテンシャルが飛躍的に向上したことがわかります。
利用可能な周波数帯と最大帯域幅の拡大
Wi-Fiで利用できる周波数帯は、道路の車線のようなものです。Wi-Fi 6では2.4GHz帯と5GHz帯の2車線でしたが、Wi-Fi 6Eで新たに6GHz帯という3つ目の車線が追加されました。Wi-Fi 7もこの3つの周波数帯を利用できます。
さらに、一度に利用できる道幅(帯域幅)も拡大されました。Wi-Fi 6/6Eでは最大160MHzでしたが、Wi-Fi 7では6GHz帯に限り、その2倍の320MHz幅で通信が可能です。 これにより、同じ時間でより多くのデータを送受信できるようになり、通信速度の向上に大きく貢献しています。
データ伝送効率を高める変調方式の進化
変調方式とは、デジタルデータを電波に乗せるための技術です。Wi-Fi 7では「4096QAM」という新しい変調方式が採用されました。 これは、一度に運べる情報量を増やす技術で、Wi-Fi 6/6Eの「1024QAM」と比較して1.2倍のデータを伝送できます。これにより、特に近距離での通信速度が向上します。
Wi-Fi 7を支える3つの新技術
Wi-Fi 7の飛躍的な性能向上は、いくつかの新しい技術によって支えられています。ここでは、特に重要な3つの技術を紹介します。
通信速度を倍増させる320MHz幅のチャネル
前述の通り、Wi-Fi 7は6GHz帯において最大320MHzの帯域幅を利用できます。 これは道路の車線を2倍に広げるようなもので、通信のボトルネックを解消し、スループットを大幅に向上させます。8K動画のストリーミングや大容量ファイルのダウンロードなど、大量のデータ通信を必要とする場面でその効果を実感できるでしょう。
複数帯域を束ねて安定性を高めるMLO
MLO(Multi-Link Operation)は、Wi-Fi 7の目玉機能の一つです。 これは、2.4GHz、5GHz、6GHzといった異なる周波数帯を複数同時に束ねて通信する技術です。 これまでのWi-Fiでは、どれか一つの帯域しか利用できませんでした。MLOにより、例えば5GHz帯が電子レンジなどの干渉で混雑した場合でも、空いている6GHz帯や2.4GHz帯を使って通信を継続できるため、接続が途切れにくく、遅延も少なくなります。これにより、通信全体の信頼性とスループットが向上します。
伝送効率を1.2倍にする4096QAM
4096QAM(Quadrature Amplitude Modulation)は、電波の波に情報を乗せる際の密度を高める技術です。 Wi-Fi 6/6Eの1024QAMが一度に10bitの情報を運べたのに対し、Wi-Fi 7の4096QAMは12bitの情報を運べます。 これにより、通信効率が1.2倍に向上し、同じ帯域幅でもより高速な通信が可能になります。
Wi-Fi 7導入で得られる4つのメリット
では、Wi-Fi 7を導入すると、私たちのインターネットライフは具体的にどのように変わるのでしょうか。
オンラインゲームやWeb会議がより快適に
Wi-Fi 7の低遅延性能は、一瞬のラグが勝敗を分けるオンラインゲームや、スムーズな進行が求められるWeb会議で大きなメリットとなります。MLO技術によって接続が安定し、遅延が大幅に抑えられるため、より快適なリアルタイム通信が可能です。
8Kなどの高画質動画もスムーズに再生
320MHzの広帯域幅と高速な通信速度により、8Kのような超高精細動画のストリーミングも、読み込み待ちや途中で止まることなくスムーズに楽しめます。家族が同時に複数のデバイスで動画を視聴するような場面でも、快適な視聴体験を維持できます。
混雑した環境でも安定した通信を維持
マンションなどの集合住宅や、オフィス、イベント会場など、多くのWi-Fiアクセスポイントが密集している環境では、電波干渉による通信の不安定化が課題でした。Wi-Fi 7は、干渉のあるチャネルを避けて効率的に通信する「Preamble Puncturing」という技術や、MLOによって、混雑した環境でも安定した接続を維持しやすくなります。
VR/ARなど未来のコンテンツに対応
これから本格的な普及が見込まれるVR(仮想現実)やAR(拡張現実)、メタバースといったコンテンツは、膨大なデータを低遅延でやり取りする必要があります。Wi-Fi 7の持つ高速・大容量・低遅延・高安定性という特徴は、こうした未来のアプリケーションをワイヤレスで快適に楽しむための必須の技術となるでしょう。
Wi-Fi 7を導入する前に知っておきたい注意点
魅力的なメリットが多いWi-Fi 7ですが、導入を検討する際にはいくつか知っておくべき注意点があります。
ルーターとデバイスの両方がWi-Fi 7対応必須
Wi-Fi 7の性能を最大限に活かすためには、Wi-Fiルーターだけでなく、接続するパソコンやスマートフォン、タブレットなどのデバイス側もWi-Fi 7に対応している必要があります。 どちらか一方が古い規格のままだと、その古い規格の性能までしか出すことができません。
必要なもの |
対応状況 |
Wi-Fi 7対応ルーター |
必須 |
Wi-Fi 7対応デバイス |
必須(PC, スマートフォンなど) |
高速なインターネット回線 |
推奨(光回線など) |
インターネット回線自体の速度も重要
Wi-Fiはあくまで家庭内やオフィス内などの限定された範囲での無線通信技術です。いくらWi-Fi 7でルーターとデバイス間の通信が速くなっても、大元であるインターネット回線の速度が遅ければ、Webサイトの表示や動画のダウンロード速度は改善されません。Wi-Fi 7の性能を十分に引き出すには、光回線などの高速なインターネット契約が推奨されます。
Wi-Fi 7対応ルーターの選び方
Wi-Fi 7対応ルーターも、製品によって性能や機能が異なります。特に、Wi-Fi 7の目玉である6GHz帯やMLOに対応しているかは重要なポイントです。安価なモデルの中には、6GHz帯に非対応で、5GHz帯と2.4GHz帯のみでWi-Fi 7の技術(4096QAMやMLO)を利用するものもあります。 自宅の広さや接続したい機器の数、利用したい機能などを考慮して、自分の環境に合った製品を選びましょう。
まとめ
Wi-Fi 7は、次世代の無線通信技術として、私たちのデジタルライフを劇的に変革する可能性を秘めた画期的な規格です。この新技術の恩恵により、オンラインゲームやWeb会議はより快適になり、8K動画の視聴も途切れることなく楽しめるようになります。
ただし、Wi-Fi 7の真価を発揮するには、ルーターとデバイスの両方がWi-Fi 7に対応している必要があり、インターネット回線自体の速度も重要な要素となります。導入を検討する際は、これらの点を十分に考慮することが重要です。
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